自宅で子どもを産む~自宅出産体験記

2013年6月に第四子を自宅プライベート出産しました。

 

お産を本来の姿に取り戻したかった

 

 自宅出産にしたのは、それが自分にとって一番自然な選択だったから。第一子を帝王切開で産んだので、病院に行けば99%はまた帝王切開(第二子、第三子は奇跡的に吸引分娩、自然分娩でした)。つぶつぶの食事を10年以上実践し、天女の学びも重ね、今さら病院でお腹を切る気にはどうしてもなれませんでした。また、帝王切開経験者はもちろんのこと、岩手では普通の妊婦でも助産師による自宅出産の介助が認められていません。自然分娩をするには家族でのプライベート出産しか選択肢がなかったのです。


 それでも迷いが残っていた妊娠8か月のある日、私が展示販売のサロンをしていた授乳服のメーカーから「医師も助産師も立ち会わない出産をするならサロンの登録は抹消する」と電話がありました。後から分かったのですが、私のことを人伝に聞いた地域の助産師さんが、授乳服メーカーや保健所に通報したそうです。最初はとても動揺したものの、逆に迷いが吹っ切れ、誰にも頼らず自己責任で産むと腹を括りました。尻込みしていた夫も、この一件を機に覚悟を決めたようです。


 不安が無かったわけではありません。でも、ブルース・リプトン著『思考のすごい力』を読み、帝王切開の傷も意識の力で癒すことができる、と確信を得たのが決め手でした。それに、お産が危険で大変な事だったら今ごろ人類は滅びているはず。いたずらに不安を煽るメディアや教育の影響にも気づき、赤ちゃんがツルンと元気に生まれるイメージだけを強く持ち続けました。誕生という神秘、でも当たり前の出来事を、当たり前の姿に取り戻したかったのです。


体や赤ちゃんと対話して過ごすマタニティライフ

 

 通院は3回。最初は妊娠の確認のため。そのとき相談に乗ってくれた助産師さんの勧めで最初の血液検査は受け、その結果を取りに行きました。妊婦健診には違和感があったので行きませんでした。


 第三子の時はつわりがほとんど無く、排毒完了だと思って喜んでいたのですが、第四子では妊娠4か月ごろまで不調でした。つぶつぶグランマゆみこから「つわりは、自分と赤ちゃんの魂の波動調整でもある」と聞き、納得しました。


 安定期以降、大きいお腹で料理教室や映画の上映会を開催し、出産前日も普通に買い物に出かけたり庭に花を植えたりしていました。常に自分の体やお腹の赤ちゃんと対話し「これくらいは大丈夫」「少し休んだ方がいいかも」という声に従って自然体で過ごしました。つぶつぶの食事やスイーツなら体重も気にせず何でも食べることができ本当に幸せでした。


自然なお産が世界を変える

 

 お産前夜、お尻の方に赤ちゃんが下がってきている感覚があり、翌朝4時に陣痛で目が覚めました。気持ちの余裕もあり、寝室にしていた1階の和室に布団を敷いたまま、どの姿勢が一番楽か試してみようと、四つん這いになったり、あぐらをかいたり、部屋の中を歩き回ったりして過ごしました。9時頃「長丁場になるのかな」と思い、少し休もうと横になったら、一気に降りてきた感じが。飛び起きて触れてみたら、ツルンと頭が出かかっています!慌てて庭で洗濯物を干していた夫を呼び、吸水マットを敷いてもらった直後に破水。それから間もなく頭が出てきて「ふぎゃあ」と産声を上げました。あっという間の超安産でした。


 イメージしていた通り、両膝をついて自分の手で赤ちゃんを取り上げました。外で遊んでいた子どもたちも、生まれる瞬間は不思議と全員集合し、誕生を見守りました。ドキドキして無我夢中ながら、止めようのない自然の流れとして私たちには産む力も生まれる力も本来備わっているんだと感動しました。私はこの体験で、ズドーンとゆるぎない体と心の中心(センター)を手に入れたような気がします。


 お産直後は、へその緒をつけたままお腹とお腹をくっつけて抱っこ。この何にも邪魔されない母子の濃密な時間が自宅出産の醍醐味だと思います。お母さんの肌で温めていると赤ちゃんは泣きもせずおとなしくしています。約2時間後、へその緒を切り、産着を着せてからも、愛美は私の隣でスヤスヤと眠っていました。その穏やかな寝顔を見ていたら「静かで美しい革命」という言葉が降りてきました。戦いでも批判でもなく、ただ望む現実で世界を塗り替えていく。それこそが世界を変えると確信した瞬間です。

 

「もし、世界中の母親が、医療の介入を受けることなく自然に分娩し、すぐに赤ちゃんを抱いて初乳を与え、母乳と愛情をたっぷり与えて育てることができたとしたら…おそらく…この地球の上から戦争はなくなるでしょう」後日、フランスの産科医ミシェル・オダン博士のこの言葉を読み返し、さらにその思いを強くしました。その小さな一歩に貢献できたことを嬉しく思います。


つぶつぶの食と天女の学びは自宅出産の必須条件

 

 私の場合、つぶつぶの食で体と意識を整えることは自宅で子どもを産むための必須条件でした。また、夫婦で天女の学びをし、生命の力と宇宙への手放しの信頼がなければあり得なかったと思います。4児の出産を経て感じるのは、どんなお産にも意味と学びがあったこと、そして、どこでどんな風にうまれるか最後は赤ちゃん自身が決めるということです。お腹の赤ちゃんと対話し、もしそれがベストの選択と確信したら、自己責任で、おうちで赤ちゃんを迎えたらよいと思います。


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